脂肪吸引とは

手術型の脂肪吸引とは、身体の脂肪細胞の絶対数をコントロールするために皮膚層の下の脂肪細胞を直接吸い取る方法です。吸い取らなかった残りの脂肪細胞が大きくなってしまったとしても、元の体型に戻ることがなく、これが通常のダイエットとの大きな違いとなっています。

 

脂肪溶解注射(メソセラピーダイエット)の効果が無かった人でも大丈夫で、これは大きなメリットです。脂肪吸引による肥満治療は、25年位前から行なわれるようになりましたが、現在主流となっているのはカニューラ吸引法というものです。

 

これは小さな皮膚の切開口(約3~5mm)から広範な皮下脂肪を吸引除去する効率的な方法で、開発したフランスのIllouzは更に「Wet Method」という方法も開発しており、これで血管、神経の損傷を避けることができ、出血量もおさえて広範に滑らかな脂肪吸引が行なえるようになっています。

 

脂肪吸引技術は他の方法でも進歩があり、1980年代には、脂肪の取りムラを減らす上に、更に皮膚表面のデコボコも減らすために、相対する複数の部位の切開部から吸引を行なう「クリスクロス法」が開発されています。

 

1990年代では、Kleinが局所麻酔薬(エピネフリン含む)を薄めて手術前に大量に吸引部に散布する「チューメセント法」を発表し、Zocchiは吸引効果を高めるために超音波を利用して吸引前に脂肪細胞を破壊する「Ultrasonic Liposuction」という方法を発表しています。実はこれが最近の体外式超音波法のベースになっているとのことで、各病院による脂肪吸引法は、これらの知見を基に進化させた最新機器を使用しています。